ドリル先端角の長さの計算方法(60°〜140°まで)
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ひろこみゅ管理人のひろやんです。
今回は「ドリル先端角の長さの計算方法」について解説していきます。
本記事で解説するドリル先端角度はそれぞれ以下のとおりです。
- 60°
- 90°
- 118°
- 120°
- 135°
- 140°
ドリル関係の勉強や実務に携わっている場合は、ぜひ参考にしてみてください。
なお、有償ではありますが、ドリル先端の外径を入力するだけで、それぞれの先端角の長さが一瞬で出力されるExcelを販売中です。
イメージはこんな感じ。
実務をしている場合・いつも電卓で計算している場合は、このシートがあればけっこう楽になると思います。
記事の最後に用意しているので、ぜひ検討してみてくださいね。
Contents
ドリル先端角60°の長さの計算
ドリル先端角60°の長さの計算式は以下のとおり。
先端角の半径÷tan30°
「tan3o°」は、先端角60°の半分の値となります。
それでは、分かりやすくφ10.0の丸棒を60°に加工する例で、実際に計算してみましょう。
計算式は「半径÷tan30°」なので、φ10の丸棒であれば「5÷tan30°」となります。
iPhoneでドリル先端角60°の長さを計算する場合
iPhoneであれば、電卓アプリを横にすることでドリル先端角の長さを求めるタンジェントの計算を行うことが可能です。
iPhoneの場合だと「5÷30tan=」と打ち込んでいけば、先端角60°(φ10)の長さが表示されます。
- 「5」
- 「÷」
- 「30」
- 「tan」
- 「=」
するとiPhoneの電卓では、以下のように「8.660…」と表示されます。
つまりφ10.0の丸棒を60°に加工すると、先端角の長さは「8.660mm」となります。
簡易的な関数電卓でドリル先端角60°の長さを計算する場合
簡易的な関数電卓の場合だと、最後に「=(イコール)」を2回押す必要があります。
簡易的な関数電卓というのは、以下のような電卓のことです。
それでは簡易的な関数電卓でドリル先端角60°を求めてみましょう。
- 「5」
- 「÷」
- 「30」
- 「tan」
- 「=」
- 「=」←ポイント
同じように「8.660…」と表示されたらOKです。
高価な関数電卓でドリル先端角60°の長さを計算する場合
高価な関数電卓の場合だと、また手順が異なります。
高価な関数電卓というのは、以下のような電卓のことです。
- 「5」
- 「÷」
- 「tan」←ポイント
- 「30」←ポイント
- 「=」
- 「Shift + =」←ポイント
同じように「8.660…」と表示されたらOKです。
ちなみにこれ「30」と「tan」が逆になるんですよね。
最初わからなくて、戸惑いました(笑)
ドリル先端角60°の長さの計算については以上になります。
ドリル先端角90°の長さの計算
ドリル先端角90°の長さの計算式は以下のとおり。
先端角の半径÷tan45°
「tan45°」は、先端角90°の半分の値となります。
それでは、分かりやすくφ10.0の丸棒を90°に加工する例で、実際に計算してみましょう。
計算式は「半径÷tan45°」なので、φ10の丸棒であれば「5÷tan45°」となります。
iPhoneでドリル先端角90°の長さを計算する場合
iPhoneの場合だと「5÷45tan=」と打ち込んでいけば、先端角90°(φ10)の先端角長さが表示されます。
- 「5」
- 「÷」
- 「45」
- 「tan」
- 「=」
するとiPhoneの電卓では、「5」と表示されます。
つまりφ10.0の丸棒を90°に加工すると、先端角の長さは「5mm」となります。
簡易的な関数電卓でドリル先端角90°の長さを計算する場合
簡易的な関数電卓でドリル先端角90°の長さを計算する場合は、以下になります。
- 「5」
- 「÷」
- 「45」
- 「tan」
- 「=」
- 「=」
結果的に「5」と表示されたらOKです。
高価な関数電卓でドリル先端角90°の長さを計算する場合
- 「5」
- 「÷」
- 「tan」
- 「45」
- 「=」
- 「Shift + =」
同じように「5」と表示されたらOK。
ドリル先端角90°の長さの計算については以上になります。
ドリル先端角118°の長さの計算
ドリル先端角118°の長さの計算式は以下のとおり。
先端角の半径÷tan59°
「tan59°」は、先端角118°の半分の値となります。
それでは、分かりやすくφ10.0の丸棒を118°に加工する例で、実際に計算してみましょう。
計算式は「半径÷tan59°」なので、φ10の丸棒であれば「5÷tan59°」となります。
iPhoneでドリル先端角118°の長さを計算する場合
iPhoneの場合だと「5÷59tan=」と打ち込んでいけば、先端角118°(φ10)の先端角長さが表示されます。
- 「5」
- 「÷」
- 「59」
- 「tan」
- 「=」
するとiPhoneの電卓では、「3.004」と表示されます。
つまりφ10.0の丸棒を118°に加工すると、先端角の長さは「3.004mm」となります。
簡易的な関数電卓でドリル先端角118°の長さを計算する場合
簡易的な関数電卓でドリル先端角118°の長さを計算する場合は、以下になります。
- 「5」
- 「÷」
- 「59」
- 「tan」
- 「=」
- 「=」
結果的に「3.004」と表示されたらOKです。
高価な関数電卓でドリル先端角118°の長さを計算する場合
- 「5」
- 「÷」
- 「tan」
- 「59」
- 「=」
- 「Shift + =」
同じように「3.004」と表示されたらOK。
ドリル先端角118°の長さの計算については以上になります。
ドリル先端角120°の長さの計算
ドリル先端角120°の長さの計算式は以下のとおり。
先端角の半径÷tan60°
「tan60°」は、先端角120°の半分の値となります。
それでは、分かりやすくφ10.0の丸棒を120°に加工する例で、実際に計算してみましょう。
計算式は「半径÷tan60°」なので、φ10の丸棒であれば「5÷tan60°」となります。
iPhoneでドリル先端角120°の長さを計算する場合
iPhoneの場合だと「5÷60tan=」と打ち込んでいけば、先端角118°(φ10)の先端角長さが表示されます。
- 「5」
- 「÷」
- 「60」
- 「tan」
- 「=」
するとiPhoneの電卓では、「2.8867 」と表示されます。
つまりφ10.0の丸棒を120°に加工すると、先端角の長さは「2.887mm(四捨五入)」となります。
簡易的な関数電卓でドリル先端角120°の長さを計算する場合
簡易的な関数電卓でドリル先端角120°の長さを計算する場合は、以下になります。
- 「5」
- 「÷」
- 「60」
- 「tan」
- 「=」
- 「=」
結果的に「2.8867 」と表示されたらOKです。
高価な関数電卓でドリル先端角120°の長さを計算する場合
- 「5」
- 「÷」
- 「tan」
- 「60」
- 「=」
- 「Shift + =」
同じように「2.8867 」と表示されたらOK。
ドリル先端角120°の長さの計算については以上になります。
ドリル先端角135°の長さの計算
ドリル先端角135°の長さの計算式は以下のとおり。
先端角の半径÷tan67.5°
「tan67.5°」は、先端角135°の半分の値となります。
それでは、分かりやすくφ10.0の丸棒を135°に加工する例で、実際に計算してみましょう。
計算式は「半径÷tan67.5°」なので、φ10の丸棒であれば「5÷tan67.5°」となります。
iPhoneでドリル先端角135°の長さを計算する場合
iPhoneの場合だと「5÷67.5tan=」と打ち込んでいけば、先端角135°(φ10)の先端角長さが表示されます。
- 「5」
- 「÷」
- 「67.5」
- 「tan」
- 「=」
するとiPhoneの電卓では、「2.071」と表示されます。
つまりφ10.0の丸棒を135°に加工すると、先端角の長さは「2.071mm」となります。
簡易的な関数電卓でドリル先端角135°の長さを計算する場合
簡易的な関数電卓でドリル先端角135°の長さを計算する場合は、以下になります。
- 「5」
- 「÷」
- 「67.5」
- 「tan」
- 「=」
- 「=」
結果的に「2.071」と表示されたらOKです。
高価な関数電卓でドリル先端角135°の長さを計算する場合
- 「5」
- 「÷」
- 「tan」
- 「67.5」
- 「=」
- 「Shift + =」
同じように「2.071」と表示されたらOK。
ドリル先端角135°の長さの計算については以上になります。
ドリル先端角140°の長さの計算
ドリル先端角140°の長さの計算式は以下のとおり。
先端角の半径÷tan70°
「tan70°」は、先端角140°の半分の値となります。
それでは、分かりやすくφ10.0の丸棒を140°に加工する例で、実際に計算してみましょう。
計算式は「半径÷tan70°」なので、φ10の丸棒であれば「5÷tan70°」となります。
iPhoneでドリル先端角140°の長さを計算する場合
iPhoneの場合だと「5÷70tan=」と打ち込んでいけば、先端角140°(φ10)の先端角長さが表示されます。
- 「5」
- 「÷」
- 「70」
- 「tan」
- 「=」
するとiPhoneの電卓では、「1.8198」と表示されます。
つまりφ10.0の丸棒を140°に加工すると、先端角の長さは「1.812mm(四捨五入)」となります。
簡易的な関数電卓でドリル先端角140°の長さを計算する場合
簡易的な関数電卓でドリル先端角140°の長さを計算する場合は、以下になります。
- 「5」
- 「÷」
- 「70」
- 「tan」
- 「=」
- 「=」
結果的に「1.8198」と表示されたらOKです。
高価な関数電卓でドリル先端角140°の長さを計算する場合
- 「5」
- 「÷」
- 「tan」
- 「70」
- 「=」
- 「Shift + =」
同じように「1.8198」と表示されたらOK。
ドリル先端角140°の長さの計算については以上になります。
【有償】ドリル先端角の長さを一発で出力するExcelシート
冒頭で案内しているとおり、ドリル先端角の長さを一発出力するExcelシートを紹介します。
「先端角の外径(求める外径)」を入力することで、「60°・90°・118°・120°・135°・140°」の先端の長さを一発で出力してくれるシートです。
たとえば、以下の「黄色のセル」に「10」と入力すると、「水色のセル」にそれぞれの先端角の長さが一瞬で表示されます。
また、黄色のセルに「8」と入力すると、水色のセルは以下のように長さが表示されます。
以上のような感じで、ドリル先端角の長さの計算をラクにしてくれるシートになります。
特に実務をしている方で、いつも関数電卓で計算されている場合など。
業務が忙しいときには、計算(長さ)を間違えるリスクもあるかと思います。
このExcelシートがあれば外径を入力するだけで良いので、余計に頭を使う必要もないですし。
より確実に業務を進めるために、再確認(ダブルチェック)として使ってもらっても良いでしょう。
ドリル先端角の長さ計算に使うエネルギーを、ほかの業務に使うのがオススメです。
価格は良心的にしているので、もしメリットを感じていだだけましたならば、ぜひこのExcelシートを検討してみてくださいね。
【note】ドリル先端角の長さを求めるExcelシートはこちら>>
noteにて販売しています。
ひろやんの一言
ドリル先端角の長さの計算方法について解説しました。
ドリル関係のことに携わっている場合は、ぜひ今回の内容をご参考頂ければと思います。
何かしら参考になれば幸いです。
以上。
ひろやんでした。